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だいちのこと嘘つき日記

本当と嘘とその間の隙間

実話

15歳
僕は高校受験に失敗して、
とある城下町のはずれの叔父さんの家に居候することになった。
叔父さん夫婦には子供がいなかった。
叔父さんの母親である僕とは血のつながっていない
おばあちゃんと叔父さん夫婦。僕といった不思議な共同生活が2年半行われることになった。

僕は、自分の小遣いを使って初めて自分のPCを買った。
20万もするやつだ。
僕はそれで夜通し暇をつぶした。
あの頃は、チャットルームがいくつかあって、
9時から2時までずっとそこに居続けて、顔も声も知らない人たちを自分を偽って居続けた。
僕は勉強もあまり出来ず、運動も音痴、おまけに体はふとっていて、髪が直毛ではりねずみみたいだ。めがねをかけて、友達作りもうまいほうではなかった。

モテるわけでもなく、それなのに恋愛小説ばかり読んで、恋に憧れていた。
中学校からはまっていた音楽はどんどん根暗なものになり、そして激しいものとなっていた。

それから、僕はチャットルームで出会った18歳の女の子と仲良くなり、メールアドレスと電話番号をゲットして、

電話をかけまくったり、写真を送ってもらったりした。
僕は自分の顔を送らなかった。自分のことはかなり脚色して教えた。

彼女には彼氏がいるらしかった。そんな彼氏のことを聞いて僕はとても悲しかったりもした。

僕は彼女が好きだった。
とても好きだった。
いつしかそれは肉体に及び、彼女にえっちな写真をお願いしてはオナニーをしていた。そして、テレフォンセックスと言う名のオナニーも繰り返した。

いつしか、それは恋愛とも呼べない何と言っていいかも分らないものとなった。

手紙のやり取りがはじまって、小っ恥ずかしい詩や贈りものもした。
彼女の手紙に入っていた彼女のシャーペンを大事に使っていたけど、壊してしまったりもした。

そして、月日は立った高校2年生の17歳の夏。
僕は今まで放置していた学力に目を向け、勉強をはじめた。
彼女に会う為だった。

彼女は横浜のおばあちゃんの家に居候をはじめ、東京の大学に通っているらしいと知った。

僕は東京の大学に行くことを決めた。
東京の大学に行けば、あの子に会える。
あの子に会えると思った。

だから、必死で勉強した。
そして、自分の脚色して体型や性格や、顔つきも変えた。
必死に勉強したし、必死に痩せようとした。
いつしかそれは精神的不安になり、過食と拒食を繰り返した。
叔父さんの家のご飯はあまりおいしくなかったけど、残さず食べた。
その後、トイレでばれないように吐いた。
それの繰り返しだった。
いつしか眠れもしなくなっていた。
怖くて、悲しく、布団に包まって、ヘッドフォンで音楽を聞いて
震えていた。
そしてそんな日々が過ぎて、いつしか僕はものすごくやせ細っていて、
目にくまもできて、まるで、人間じゃないみたいになった。
吐く為に指から、はぶらしを使うようになり、お腹に何もなくなるまで、
吐いて吐いて胃酸が出てくるまで吐いた。

そして、高校三年生の冬、倒れた。
夜中勉強をして、音楽を聞いて、
頭がよく分からなくなって踊ったり、喚いたりした。
成績はどんどん良くなった。びっくりするくらいだった。

倒れて目を覚ましたら、汗をびっちょりかいていた。
おかしく思った叔父さん夫婦は両親に電話をかけ、
両親の送り迎えで学校にいくことになった。
僕は勉強をしなくなり、普通に戻ったきがしていた。
しかしながら、日々追われていく何かに怯えて怖くて
どうしようもなくなった。

もう大丈夫だからと両親の元から離れて、
また居候をはじめ、勉強を再開した。
僕は過食と拒食を繰り返しをまたはじめた2ヵ月後。
僕は吐くためにつかっていたはぶらしをあやまって飲んでしまった。
頭がパニックになり、わめき散らしていたら、おばさんが来て、
深夜病棟に連れて行かれた。僕はまだまだパニックで白目を向いて泡を吹いていた。

その後、いろんな検査を受けて
次の日、精神病院に連れていかれた。
太いメガネをかけたおばあさんに、木を書いてごらんと言われ。
大きくて、根っこが下までびっしりある、林檎の木の絵を書いた。
これはどういう風な意味があると聞かれて、僕は立派になりたいとだけ言った。
それから、僕は死んだ目をした連中と一緒に安定剤を飲む生活になった。
あんまり強いやつじゃないので、大丈夫だと言われた。
この薬を僕は大学1年くらいまで飲むことになる。
週2,3回の通院。まともに戻った気分になったのはそれからちょっとしてからだ。
それから、僕は薬を飲むのも、通院するのも嫌になった。
自分はまともだと思いたかった。
可愛らしいのに頭がおかしい女の子とか、死んだ目をしたおっさんとか、
わめきちらす若者とかそういう人たちと一緒にされたくなかった。
苦しかった。でも、僕はもうまともじゃなかった。
それでも、必死でまともなふりをした。し続けた。
そして、大学受験も失敗して、自宅に閉じ込められそうになる。
一年休めばいい。地元の大学に通え。うんざりだった。
僕はこの空間、この世界が嫌だった。逃げ出したかった。
遠くに逃げれば、なんとかなると思った。
まともになれると思った。
偽って、逃げて、まともに戻ろうと思った。
しかしながら、僕は最後に東京のそこそこ名のある私立大学に受かっていた。
目の前の学生のマークシートを見えた黒点をうつしていた。
僕はその頃には頭がまわらなくなり、考えることもあんまり出来なくなっていた。
そして、僕は親族を説得させて東京に行くことになる。
それはまた今度の話。

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