あの子は年上の男が好きらしい。
その人からご飯を誘いを受けて飛び跳ねて喜んでいる。
「その人は、どんな人なの?」
「きっと私のこと好きじゃないの。だけど、とっても不器用で優しい。可愛らしい人。」
「そうなんだ。」
「報われるといいね。」
「うん。私は付き合いたいわけじゃないの。ただただ好きになったの。」
「そっか。」
隣にいるけど、あの子は遠くを見ている。
楽しそうに携帯電話を見てる。
僕はそれが悲しくて、嫌になる。
僕はあの子が好きなあの人を見た。
「こんばんわ。友達?」
「うん、そう。仲良しなんだ。」
「仲良しはいいね。あっ、時間ある?良かったら、ご飯一緒に行かない?
いいよね?」
「うん。いこいこ。」
そうして、僕はあの人とご飯にいく。
「あっ、僕はそんなに食べる方じゃないんだ。
だから、食べたいもの適当に選んで。あっビール。」
「あっ、私も」
「僕も」
「とりあえず、ビール3つで。」
「承知いたしました。」
適当に料理を運ばれてくる。
「お疲れ、乾杯。」
彼はそう言い、豪快に飲み始めた。
「やっぱ、これにつきる!!元気がでるよね。」
そうして、にこにこ笑っている。
彼女はにこにこしながら、それを見ている。
あぁ~こういう顔するんだな。好きな人には。
「ねぇ、高橋君も学生なんだよね。」
「はい、大学四年です。」
「そうか。いいねー。」
そう言い、笑ってまたビールを飲んでる。
彼女はいつもより、口数が少なくただ微笑んでいるだけだ。
「前園さんは、お仕事は何をやっているんですか。」
「う~ん。簡単にいうと営業職だよ。あと、だいちゃんでいいよ。
みんなそう呼んでいるからさ。」
「はるかさんとは、どういう関係なんですか?」