佐藤
フィッシュマンズを聞く。
世界は少し鈍く光る。
真夜中2:00、重くなった瞼は
電光塔の光をうっすらと映す。
聞こえてくる彼の声は
僕を等しく寂しくさせる。
遠くから眺める群青とほんのり温かい缶コーヒーを
君は覚えているだろうか。。。。
小さなビルの3Fに僕の事務所はあって
僕はフリーランスで映像の仕事をしている。
角張った白い壁には、沢山のポストイットが張っている。
寝袋に包まった君は、
「ねぇ、仕事は終わった?」
なんて眠たそうに言う。
「まだ、終わりそうにない。今日は徹夜になるだろうから
君は隣の部屋でベッドで眠りなよ。」
僕の移住空間は隣の6畳くらいにベッドが転がっているだけだ。
君と出会った日を思い出す。
まだ小さなアパートで僕は映画家志望のしがない学生だった。
突然チャイムを数回鳴らされた。
「ねぇ、困っていることがあるの。助けて欲しい。」