だいちのこと嘘つき日記

本当と嘘とその間の隙間

あい のう。

隣のマンションの電光灯がちかちかしている。

大人になるには、人それぞれ道のりは違うらしい。

何に支配されるのだろう。

昔書いた登場人物が僕に問いかける。

動かしてくれ。そうもうそろそろ、その時かもしれない。

例えばの話。あるいは、未来の話さ。

僕らは薄暗い部屋で、一緒に煙草をふかしている。
缶コーヒーの空き缶に吸殻を捨てる。
どちらからでもなく僕らは抱き合いながら。
薄ら笑いを浮かべる。そう子供のように。
きっと誰かの中傷的笑顔も気にしないくらいに
明かりが見えるまで、乱れ狂うのさ。
月曜の朝の週刊誌を見に行かなくちゃ。
僕らは甘い香りを漂わせながらおもむろにコンビニで
温かい缶コーヒーを買うのさ。
僕の少し大きなTシャツなんか着て両手でそれを飲むんだ。

ずっとずっとこうだったらいいなと君は大多数の人がそう思うように口にするんだ。

下らないと思いながらも僕は走って赤信号を渡るんだ。
君は危ないと言っても、僕にはもう遅いんだ。

僕は、君と違う時間で生きているらしい。

僕らはずっと離れ離れ。君は手を離さないように
青信号で渡り握りしめる。

いろんなものが通り過ぎる。
たわいも無い日常に 僕らはきっとうんざりする。

いい事ないかななんて歌を歌う。

くそったれと言いながら叫ぶ。

いろんなところで、僕が知らないところで

時間は動いている。

どうでもいいわよ。また違う誰かが笑って
こっちへ来なさいよ。と言う。
僕は君を置いて彼女の方へ向かうんだ。

きっと君は涙を浮かべて言うんだろう。

たわいもないありふれた言葉。それに僕はうんざりするんだ。

だってもう沢山だろ。そんな身のある話なんか。

だから僕は物語を選ぶんだ。きっと君は知っているよ。

でも納得出来るわけではない。

青信号は直ぐに黄色に変わるんだもの。

ロッケンロール。僕は君が欲しいのです。

それはもう昔の君ではないんだもの。

転がれ。転がれ。ロックンロール。

誰かは笑うだろう。不幸みたいな顔したあいつ等には分らない。

そんな顔、自分もしているんだろう。

僕はそれに怖がり、怯えるんだ。

なら、もう僕は塔を出なきゃいけないのかもしれない。

もういろいろつかれたうんざりだ。

まだ彼女がつけた首のひっかき傷は消えていないままに。

愛している?好き?会いたい?

そんな言葉僕が言ったところで

君を安心させる言葉に過ぎない。

分っているはずだろ?

言わなきゃ分らない?

よく分からない。僕にはそれを口にするだけだよ。


だっていろいろよく分からないのだもの。

転がれ。転がれ。ロックンロール。


血を通わせ、体温を持て。

転がれ。転がれ。ロッケンロール

僕も転がる。

なんだかのように転がる。

グッバイ Tokyo 夜は直ぐ傍にあるぜ。