だいちのこと嘘つき日記

本当と嘘とその間の隙間

ノルウェーの森。

吉祥寺オデオンにて13:20分のを見ました。
10分前に到着したけど、すんなり入れていい席で見れました。
一人で行ったのも吉と出たのかもしれない。
映画を見に行くのも久しぶりでここの映画館も始めてでした。
ベージュのチノパンラージと茶色のシャツに黒のVネックのセーター、上にはまぁ〜ちゃんからもらったオーバーシャツ(灰色)着て、めがねとノルウェーっぽい格好を意識して見ました。
人数は満席とは言えないにしろ。人がある程度入っていました。4時の回は結構並んでましたけど。
年代層は50代から10代まで幅広い年代がいまして。50代、40代と20代後半が多かったイメージです。ちなみに隣に座ってた3人組の男の子は10代の学生ぽかった。もしくは同世代かな。
映画本編としてはあまりネタバレはしたくないので曖昧に書く事にします。
ストーリー的には断片のつなぎ合わせが上手く出来てない感じで、原作を読んでいない人には明らかに分りにくい。好きなシーンが全然出てない事に驚きと悲しみがありましたが、例えばみどりの父親のきゅうりのシーンとか、まるで川を渡ってきたみたいねというシーンとか。本作への愛をいまいち感じづらいし、海外監督なのか。日本語の良さ、村上春樹の口語の良さがすごく欠落している。キャスティングとしてはそこそこだったんじゃないかな。緑役の水原希子ちゃん以外は、ピカイチではなかった。逆に言えば、あれはもう緑がヒロインだと思っているし、それでいいのだけれど、予想以上の熱演にもう僕は映画の中の彼女を好きになってしまった。彼女のワンシーンでふいに僕は泣いてしまった。昔の女とか思い出して。我ながら恥ずかしい。一人でいってきたのでそれはよかった。泣くシーンでもなかったのに、あまりの自然さにこみ上げてくるものがありました。緑が自分自身の価値感の愛を語るシーンね。ノルウェーの森の性描写は違和感なく見れたけど、正直セックスってもっと汚いだろ。クリーンすぎる。個人的にはもっとえぐくして欲しかった。最後のレイコさんのシーンがそう。僕はあの場面がとても気に入っているし、とても大事だと思っている。すき焼のシーンもなし。二部作でもっと巧妙にやって欲しかったな。映像美と音の良さは最初から予想出来ていた良さで、それ以上に原作好きとしては、本作の良さ。付け加えるものの良さだけじゃなくて、中身の骨組み、構造をしっかりして欲しかった。でも全体的に見ると原作好きは納得するレベルではないかなと思う。しかしエンターテイメントとしては不十分。分りにくすぎる。
少年から青年へ変わる青春期の映画なはずなのに、大人が作りが出した思い出にしちまうのはもったいないんですよ。だからもっと不安定さが欲しかった。欲を言えばですけどね。

とにかく今作での注目すべき点は水原希子ちゃんにある。正直それ以外は、物足りない。
緑のシーンは格別であり、彼女の女優としての素質がうかがえる。本業がモデルだけあって、表情、動きに全てが洗練されたものがある。しかしながらまだ若いので、荒削りさも今作では素晴らしくはまっている。これだけ魅力的な女の子を演じられる彼女には沢山のファンが今後つくだろう。モデルではなく、女優としてね。直子は一言で歳をとりすぎている。純粋さからでるずるさがない。その面でずるさから出る純粋さは感じられる。菊地凛子はもう少女ではない。大人な女性だからだ。きっとそういうものだろう。渡辺役の松山ケンイチは、化けるなとは思ったけど。彼もまた歳をとりすぎている。レーコさんは歌が上手かったが、セックス描写が微妙過ぎる。

みなさんに見て欲しい点としては、緑役水原希子ちゃんだ。
モデルとしてファンだったが、女優としてファンになった。


こっからは映画でなく自分の事。
映画を見終わった後、ハーモニカ横丁の立ち飲みやで二杯ビールを飲み。
中野で住む所を探している一人の青年片山氏と中野ブロードウェーへ
初めて言ったのだが、サブカル好きにはたまらないね。秋葉原よりも親しみやすい。
それでひとしきり、仮面ライダーやロボット系、庵野モデルウルトラマンに興奮した後
中野で二件飲み屋へ行き、カラオケ言った後に帰ってきました。アニメオタクである。友人との懇談。酒が進むにつれヒートアップして、ものすごい疲れました。それ以上に楽しかった。
彼と話して分ったのはやっぱり僕は自分の才能と向き合わなければならない。僕自身と向き合わなければならないってこと。ちゃんと消化できる人間になりたい。頑張る。

緑の言っていた事はまるっきり、あの子が言っていた事で
僕はあの子がとても

好きだった。でも、僕はワタナベにさえなれなかったのです。

終わり。