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だいちのこと嘘つき日記

本当と嘘とその間の隙間

あの人とデビッドボウイ

私達はずっと失い続ける人生だ。
だけど、ずっと得られる人生でもある。
そして、私達は誰かの欲望を養分にして育っているみたい。
だから、あなたにも、私の限りない欲望が少しくらいは根付いて欲しいの。

あの人は詩人だった。
お姉さんと呼ぶには老いていて
おばさんと呼ぶには若々しかった。

内面はいつも輝いていれ。
それは若草のようで、朝焼けに照らされる葉っぱの上の水滴のようだった。

僕が出会ったのは18歳の頃だった。
高校の国語の先生の友達の詩人だったあの人は
いつも僕が悲しくなると海へドライブに連れて行ってくれた。

僕はあの人のことがとても好きだった。
僕が今の気持ちや将来の夢や、世の中への疑問を
しっかり自分の言葉で説明してくれる人だった。

僕とあの人は、歳は大分離れていたのだけれど
まるで姉弟みたいなものだった。

僕は自分で書いた詩や文、小説をよく見てもらった。
何より僕が一番、感動したのは、僕の世の中に対する不満や不安を
ちゃんと言葉にして、説明してくれた。

僕はその言葉を今でも覚えているし
僕は27歳になった今でもその言葉が僕を表す一つの形となった。

あの人は僕が憧れた人だった。
そして大好きな人だった。

いつも何かに覚えていたし
いつも深く考え込んでいた。

僕にとってその問題は
僕にとっては理解も何も
まったく未知のものだった。

そしてあの人は戦って死んだ。
あの人の心の中にいる誰かが殺したんだと思う。
聞いた話によると、死に顔はとても綺麗だったそうだ。
僕は見るのが怖くて、葬式には行かなかった。

だから、今思い出す。
ロックが好きだったあの人。
デビッドボウイが好きだったあの人。

Rock’n Roll Suicideを聞いて
また一緒にドライブしようね。

さよなら。
僕も悲しいよ。

グッバイ、またね。

ひろこさん。

 

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