ナイフ
満たされたい部分はいつも奥のほうにあって
つかんで放り投げようとすると
その重さにつぶされてしまう。
君がいうそれに僕がそっと手をおいたら、
世界はじゅんじゃん鳴っていて
君はその音にびっくりして耳を塞いでしまう。
静かにささやきあうことで
響き合って
触れ合うことでふわっとはじけて消えてしまう。
夢見たいだね。ありふれているのに届か無い。
振り返る。ねぇ、僕は今どんな顔をしているの?
背中についた張り紙は拭うたびに肌にすりこまれる。
優しく触れようとして、臆病になり手を引っこ抜く。
自分の欲望だけのコミュニケーション。
優しさは変わって、諦めをするだけの内容。
傷つかれるのは怖くて、傷ついてもいいは嘘。
同じ空気、違う言葉。
行動はナイフ。言葉はナイフになって