嘘つき
男と女の友情なんてないのだ。
だから僕は男の友達が好きだ。
僕らは傷を見せあうことが出来る。
僕らは傷を許しあうことが出来る。
でも僕らは僕らの遺伝子を子に注ぐことが出来ない。
いや、いずれはそういうことも可能かもしれない。
君に嘘をついた。あなたに嘘をついた。
嘘かどうかも分からない。
嘘かどうかも分からない。
でも、嘘が本当なのか。本当が嘘なのか。
もう分からなくなってしまっている。
でもきっと君は傷ついている。
今はそうでなくても、いずれ傷ついてしまう。
彼は傷ついている。
彼はとても傷ついている。
僕はそんな彼を救いたいと思った。
救えないのも分かっている。
ただただ、彼を救えば僕も救われるのかなとも思った。
人はどこかにまっくらいところをもっている。
それは悲しみ、過ちによる悲しみ。